様々な外敵と戦う体内の重要な免疫細胞
人間は1日で1兆個の細胞が作られ、5000個の不良品(癌細胞)が作られる。
これを壊しているのはNK細胞
NK細胞は体内の不良細胞(がん細胞など)とウイルスをやっつけ排除を担っている第1の自然免疫細胞です。
それ以外にも、樹状細胞、マクロファージ、好中球も自然免疫細胞の仲間です。これらがお互い協力し合って体を外敵からプロテクトしています。
発熱しないとT細胞もB細胞も働かない。樹状細胞が局所に炎症反応を起こして初めて熱を発する。
NK細胞は四六時中働いている警察官のような細胞です。
NK細胞は一生もんではありません。NK細胞活性は年齢とともに低下してくるのです。
他に日常生活では、悲しいストレスに弱く、メンタルに弱いのがNK細胞です。
毎日、楽しく笑いながら生活するようにしたいものです。
癌細胞は自然免疫系によって部分的に攻撃することができます。自然免疫は体内に侵入する異物や異常な細胞を素早く認識して排除する第一の防衛線です。
以下、癌細胞に対する自然免疫系の役割をそれぞれの細胞に焦点を当てて説明します。
1. 樹状細胞(Dendritic
Cells)
その後、情報を受け取ったヘルパーT細胞がサイトカインを放出します。それによりマクロファージや細胞障害性T細胞、Bリンパ球が活性化しそれぞれが活躍し攻撃を始めることになります。
2. NK細胞(Natural Killer Cells)
3. マクロファージ(Macrophages)
4. 好中球(Neutrophils)
自然免疫と癌の関係
自然免疫は初期の癌細胞に対して攻撃を行うことができますが、癌細胞はしばしば免疫逃避メカニズムを獲得し、自然免疫や適応免疫から逃れます。例えば、MHCクラスI分子の発現を減少させたり、免疫抑制性の環境を作り出すことで、癌細胞は免疫系の攻撃を回避し成長することができます。そのため、現在の癌治療では、自然免疫系を強化する免疫療法が注目されています。
結論
癌細胞は自然免疫系によって部分的に攻撃されますが、その効果は限られていることが多いです。NK細胞は特に重要であり、次に重要なのが樹状細胞ということになります。
マクロファージや好中球も一定の役割を果たしますが、腫瘍微小環境によっては癌の進行を助長することもあります。自然免疫と適応免疫を活性化する免疫療法の進展により、癌に対する効果的な治療が期待されています。
採血した血液中よりNK細胞を分離
機能に優れたNK細胞のみを選択的に薬剤で活性化し培養増殖する
高純度の活性化したNK細胞を2-3週間かけて培養
NK細胞数も数百~数千倍の究極の30-60億個まで増加させて投与します
【NK細胞は活性化されているため体内のNK細胞とは比べ物にならない能力を持ち合わせています。】
【ただ単にNK細胞を増加させて投与しても、あまり効果がないものと考えます。NK細胞を体外で活性化させがん細胞に対する攻撃力を強化し、長寿命化できてはじめて効果が得られると考えます。】
尚、NK細胞の数値は目安であり、培養期間や患者さんの容態によって 異なります。
★本院の特徴として、NK細胞療法の投与回数を2~3回と他院より少なくてしています。
通常の6回分の治療が2回で終了します。
★1回で投与するNK細胞の数は最低30~60億個と他院の3~6倍量を投与しています。
★プレMAF療法やNK-Exoの注射を併用して、体内にある免疫細胞をさらに活性化させ、より効果を増幅させて治療をサポートしていきます。
理由としては、
NK細胞療法を受けられる患者様の多くが、標準療法(手術療法・化学療法・放射線療法)を終了しておられます。つまり、この標準療法で癌をコントロールできなかった患者様、できていたのだが副作用で止めざるを得なかった患者様が多くおられます。癌細胞は治療から逃れ、日々増殖しようと分裂を繰り返して増殖増大しています。これに伴い、患者様の体力も度重なる治療とともに低下していきます。したがって、治療には、十分な効果とスピードが必要となってきます。
① 直径1cm大の腫瘍の中にがん細胞は約10億個有ると考えられています。ゆっくり投与していると、活性化したNK細胞に対してもがん細胞が耐性を獲得してしまう可能性が有ること。
それ故一気に、がん細胞を攻撃できた方がより効果が得られるからです。
② 第2に担癌患者様の場合には、限られた時間の中で体力的に良い時期に効果を最大限に得るためです。
③ 癌は日々分裂を繰り返しどんどん増大しています。できる限り多くの癌細胞を1回の治療で死滅させることができればより良い効果が期待できます。時間をかければその期間で再び癌細胞がどんどん増殖していくわけですから、当然効果が得られ難いことになります。時間との勝負です。
ということで、本院では1回の投与量を多くし1クールを2回の治療で達成することとしています。
実際の治療は、NK細胞を採取する為の「採血」と、増殖・活性化されたNK細胞を再び体内へ戻す「点滴」のみです。
点滴中には本を読んだり、携帯・TVを見たり、ご家族と話したりしながらリラックスして治療を受けることができます。
この様に、高度活性化NK細胞療法は、培養・活性化することに非常に手間が掛かり、コストも割高となってしまいます。その分、治療費も割高となってしまうのが残念な点であります。
しかし、それ以上のメリットがあります。高度活性化NK細胞療法は、治療を受けられる患者様ご本人の血液を活性化して行われます。よって、化学療法(抗ガン剤)のような強烈な副作用の心配はありません。
高度活性化NK細胞療法は、身体への負担がほとんどなく、QOL(生活の質)を高く維持しながら受けることが出来る画期的な治療法です。標準治療を受けながらも可能な治療です。また標準治療が不適合になった方にも可能な治療です。
高活性NK細胞で癌(がん)を退治する研究、臨床医学応用による癌(がん)の免疫治療が行われ数々の良好な結果が報告されてきています。
癌治療の主たる治療法は①手術療法、②化学療法、③放射線療法の治療を組み合わせて行われることが通常です。ただこれらの治療にも限界があり、免疫療法が第4の治療として注目されてきています。
特にNK細胞療法はこれまでの治療法と異なり、ほとんど副作用が無いため、患者様の体力を損なうことが無く、組み合わせることでこれまでの治療にプラスの相乗効果をもたらすと考えられています。
医療法人エルーラクリニックでの本療法は、厚生労働大臣に再生医療等提供計画を提出し、受理されております。
*再生医療等の名称:ヒト自己活性化NK細胞による免疫細胞療法
*計画番号:PC5240010
*更新受理日 :2024年5月21日
*培養は日本バイオセラピー研究所に依頼
高活性化NK細胞療法の価格表
( 1回のNK細胞投与量:平均30億~60億個 --- 他院3~6倍量 1クール:2-3回 )
1回: 750,000 円
2回:1,500,000
円
3回:2,100,000
円
医療法人エルーラクリニックでの本療法は、厚生労働大臣に再生医療等提供計画を提出し、受理されております。
*再生医療等の名称:複合免疫療法(がんの治療、予防および免疫力改善を期待する複合型免疫細胞療法)
*計画番号:PC5250010
*更新受理日 :2025年2月21日
*培養は同仁がん免疫研究所に依頼
6種複合免疫療法の価格表
がん治療を目的 --- 「がん細胞」と「がん幹細胞」の両方を標的とした治療法
初期培養費 1回: 16,500 円 (税込)
治療費 1回: 324,500円 (税込)
1クール(6回セット): 1,963,500円 (税込)
がんの予防および免疫力強化を目的 --- 「体内の免疫力を活性化して」がんの発生・再発のリスクの低減が望める療法
初期培養費 1回: 16,500 円 (税込)
治療費 1回: 275,000円 (税込)
1クール(6回セット): 1,666,500円 (税込)
NK細胞とは
NK細胞はリンパ球に含まれる免疫細胞の一つで、生まれつき(ナチュラル)外敵を殺傷する(キラー)能力を備えているため「ナチュラルキラー(NK)細胞」と呼ばれています。
NK細胞は「Natural Killer細胞」の略。
NK細胞は、自然免疫と呼ばれる、生まれつき身体に備わっている仕組みの一つです。
そのため、他の免疫細胞からの指令なしに、単独で異物を攻撃することができます。
NK細胞は自らの体内を幅広く行動し、癌(がん)細胞やウイルス感染細胞などの異常細胞を発見すると、唯一真っ先に、単独で攻撃を仕掛けることができる細胞です。
つまりNK細胞は、細胞性免疫とも呼ばれます。細胞性免疫は、抗体を介さずに免疫細胞そのものが細菌やウイルスなどの病原菌やがん細胞を直接攻撃するしくみのことです。
であれば、なぜ癌が発生してしまったのでしょうか?
ただ体の中の異常を見つけ、それを攻撃するこのNK細胞は、加齢やストレスによって活性が低下する傾向にあります。その結果として免疫力が低下し、さまざまな疾患を発症する原因につながっていきます。
健康な人間の体内では、このNK細胞が日々発生する数千個以上の癌細胞を駆除しており、我々は一般的に癌(がん)を発症せずに暮らせています。しかしながら加齢やストレスによってNK細胞の数や活性が低下する傾向にあります。それ以外に遺伝や環境因子、食生活といった様々な素因が関与して、さらなる免疫能を低下させた結果、さまざまな疾患を発症する原因につながっていきます。
それ以外のマクロファージ、T細胞、B細胞といった他の免疫細胞も癌(がん)などの異常細胞に対して攻撃を仕掛ける事が可能です。マクロファージは異物を食べて消化すると共に、第二防衛部隊の司令官の役割を担うヘルパーT細胞に、敵の情報を伝えます。ヘルパーT細胞は、マクロファージから受け取った情報をもとに、キラーT細胞に敵を攻撃するように、形質細胞(B細胞)には敵に対する特異的な抗体を作るように指示を出します。
抗原抗体反応(過去に異常細胞と認識したものにしか攻撃を仕掛けないこと)により獲得した抗体を提示され初めて異物と認識し攻撃できるといったメカニズムゆえ、機能は制限されています。
しかも癌(がん)はこのT細胞の攻撃から逃れる機構を持っている事が発見確認されました。2018年に本庄佑教授がこれらを発見しノーベル賞を受賞しています。近年オプジーボやキートルーダに代表される免疫チェックポイント阻害薬は、このメカニズムにターゲットした癌化学療法薬として用いられています。
それに対してNK細胞は、抗原抗体反応がないため、直接目的箇所に向かうことができ、自由かつ柔軟に攻撃をすることが出来ます。
つまり、NK細胞は癌(がん)細胞を攻撃する免疫細胞の中でも、能力に優れ、私たち人間にとって非常に重要な細胞だと言えます。
臨床報告】
肺癌26(1):37~45,1986, エンドトキシン・自然免疫研究 22:25~29,2019
肺癌症例60例のNK活性を測定し、臨床病期, 組織型とNK活性の関係について検討されています。
1) 肺癌患者のステージ別NKの活性
Stageの進行にともないNK活性は低下する傾向を示した。(Fig.1.)
2)肺癌のタイプ別NK活性の比較
扁平上皮癌群に比較し腺癌群のNK活性が低値を示した。 (Fig.2.)
3)持続低NK活性例では、重複癌症例、若年発症型の非限局型浸潤癌が認められ、NKが低値であるほどがんの進展早く、予後が著しく不良であった。(Table.1.)
以上の結果から、NK活性を高値に保つことが癌予防、癌の再発抑制、癌の治療効果のアップすることに役立つ可能性があると考えられています。NK細胞の増加と活性化が治療効果に反映される。